台風とご一緒に、、、

昨日は、じつにたっぷりとバスに乗った。
飛行機での移動の行程が電車になったのだから、
電車の乗り換えで、大変!なら分かるけど、
岡山から、穴道までの切符を取り上げられて、
岡山から、雲南市の雲南市加茂文化ホールまで、
バスになった。長かった。でも、台風の気配もなく、
会館に着いた。

アラビアンナイトに出てくるお城のような、
もの凄いたたずまい。ドーム状の大きな丸い屋根。
鋭角に突き出た色々な、飾りには、
大きな鳥が羽を広げて止まっている。
実に複雑な、建物だ。

覚悟を決めて、中に入る、打ちっ放しのコンクリートが、
ヒンヤリとしつつも、暖かい。

階段を少し下りると、舞台がある。
その袖に、段差もなくて、楽屋にと行かれる。
すぐ左右に別れて、いくつもの楽屋がある。
絨毯の楽屋、畳の楽屋、その間に、いくつものシャワールームがならぶ。

踊りのフィナーレ、25分の休憩の間にかつらを取って、
襟、手、顔のおしろいを落とす。
と、同時に普段の顔に見えるように、化粧を変えていく。
クレンジングでグチュグチュやるのが、私の習性だが、
みんなは、シャワーに飛び込んで一気に落とす人が多い。

ひと月、同じ場所なら、おしぼりを使って拭くけれど、
そのフェイスタオルを洗って干さなければならない。
毎日、場所が変わる巡業では、そんなことをしていられない。
誰かが、考えた。使い捨てのおしぼりを作るのだ。
ウエットティッシュなんてない頃だし、
お弁当に着いてくる、紙のおしぼりなんかは、高く付く。

スポンジの感触をもつ、キッチンペーパータオルが最適だ。
それを、摘みやすく折って、濡らして絞っておく。
なんて、上手い手を考えたものだ。
もう、何十年もペーパータオルにお世話になっている。

劇団の一番下のクラスから流行って行ったおしぼりだ。
経済的なのだ。
「ねぇ、いったい誰が最初にやったのよ」聞いてみた。

看板に名を連ねる、伊藤みどりさんが、
「私が青年部の時、考えたんですよ」
偉い!   これでお弟子さんがどれだけ助かっているか、、、。

ペーパータオルなら、どれでも良い、と、云うわけにはいかない。
スポンジ感触の、キッチンペーパータオルでないと、
濡らしておいて、拭き取るってことができない。
溶けてぼろぼろになってしまうのだ。

そのため、一回の化粧替えに5枚使うから、、、、と、
数えて、おびただしい数を、持って歩く。
箱から出して、丸いペーパーをつぶして、
段ボールに詰めて、トラックに乗せて貰う。
そこから小出しに使うのだ。
なぜ、そんなことをするかというと、
売ってない地方もあるからだ。
探している時間がない。それで、段ボールの大荷物となるわけだ。

ま、そんなこんなで、このアラビアンナイトの会館は
使いやすい会館だった。
来月、出雲に、公演ではなく、「講演」に伺うことになっているが、
出雲市の観光課の担当の方が、芝居をご覧下さって、
わざわざ楽屋にご挨拶にいらっしゃった。

さて、窓の外には風の音がするけれど、
今日は徳島に移動するだけの一日だ。
あー、気が楽、気が楽、、、、
by funny-girly | 2006-09-18 07:24 | 雑文

水谷八重子 タワゴト

by funny-girly
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