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もう一人のゲスト、片岡仁左衛門さんも稽古に加わって、
婦系図も本格稽古に入りました。
孝夫ちゃん、イエ失礼、松島屋さん、すなわち仁左衛門さんが何やら、
ブツブツ云ってらっしゃいます。

「新派も変わったモンやな」???
「こんな色んな小道具一杯出していちいち本物使うて、まるで素人やな」


そうなんです。昔は新派も歌舞伎と同じに、小道具は有るツモリ、、、で、
全て懐の手ぬぐいと扇子で、稽古は進むんでした。
つまり、落語家さんと同じで、手ぬぐいと扇子で済ますのです。

何時の頃からか、本番通りに小道具が、稽古場に持ち込まれ、何か一つ足りなくても大騒ぎになる、、、そんな稽古に変わって行きました。

本番用の物を使わないと、イメージ出来ない若い人が増えて、
致し方のないことなのかも知れません。



何十年も前のこと、東宝の稽古場で、森繁久弥先生と三木のり平先生が、
ダルマストーブに当たって、熱いお茶を飲みながら、台詞を交わす、
お二人の手の中に、お茶碗がはっきり見えたんです。

森繁先生は熱いお茶の入った丈長の湯飲み(それも厚みのある湯飲み)、
のり平先生は、丈の短い普通の茶碗を(普通の茶碗は厚みがないから手が熱い)
そこまで見えるお二人の湯飲みだった。
もちろん、お二人のお手に、小道具なんてない。
「茶碗を持ったつもりで、お茶を飲んだつもり」の芝居を
何気なくやりながら、お二人の台詞は進行した。
飲んだお茶の料もちゃんと減って冷めて行った。
お茶の熱さ、器の厚みの違いまで観てる者に見えてくる。

芝居って凄いモノだなあ、芝居って恐いモノだなあ、、、

こんな経験をした私だって、稽古に「モノ」が有った方が有り難い。
ド素人なのでしょうけれど、舞台稽古で思い通りのモノじゃなくて慌てたくない。

モノによっては新派、ド素人の稽古が、身について仕舞って居るんです。



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鹿鳴館の大事な小道具になった扇子です。母が中国の京劇の名優、
メイランファンさんから、頂いた扇子です。母が朝子の持ち道具として使いました。
今私が稽古場でまで使っているのは、小道具さんの復元品です。

by funny-girly | 2008-05-31 12:07 | 芝居 | Comments(9)  

Commented by ぶんちゃん at 2008-05-31 14:43 x
昔はすごい芸を見せてくださっていたのですね。
最近の事情も何も知らなくて・・・。
細かいことまでいろいろ伝えて頂けるので、とてもうれしいです。
ありがとうございます。
いろいろな事が身近に感じるようになりました。
Commented at 2008-05-31 16:33 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by funny-girly at 2008-05-31 23:55
ぶんちゃん
稽古場でなくては、残念ながら観られない芸なんです。だって、本番にはそこに本物の茶碗が来てしまいますから、、、。
丁稚役の若い人が、角樽を運んで来た。軽々と空の角樽だ。のり平先生が持った途端にお酒が入った!!!ああ、少しでも凄くなりたい!!!
Commented by funny-girly at 2008-05-31 23:59
てまりさま
この扇子は本番で使えません。もう、すでに切れかかっているんです。
仏壇の横に、飾ってあります。復元品を使います。房が色褪せて来たので、房だけ新調です。
Commented by ぶんちゃん at 2008-06-01 00:25 x
へ~!、丁稚役の若い人とのり平先生の差がそんなに~。
素人目にもわかるものなのでしょうか?
見てみたいけれど、稽古場しか見れないのですね。残念!
Commented by わかば at 2008-06-01 00:32 x
いよいよ舞台の6月ですね。
体に気をつけてくださいね。
私も仕事を頑張って、堂々と休みを取れるよう、
がんばります!
Commented by 大阪より at 2008-06-01 20:24 x
今週末から鹿鳴館の幕が上がりますね。
襲名披露の際の鹿鳴館は、現海老蔵丈、寺島しのぶさんが、若き恋人を演じてらっしゃいました。
あれから10数年、お二人とも素晴らしい役者になられました。
あの時の公演は、残念ながらTVの舞台中継でしか拝見できませんでしたが、今回の120年の公演は、昼夜とも大阪より伺います。
公演の成功と共に、今回の新派俳優の若き恋人達にとって飛躍の公演でありますように。
Commented by funny-girly at 2008-06-02 01:53
わかばさま
どうどうのお休みが取れることを祈っています。
Commented by funny-girly at 2008-06-02 01:56
大阪よりさま
今回の鹿鳴館、若い二人は生粋の新派の子でございます。
爽やかなカップルでございます。どうか、飛躍をお祈り下さいませね。

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