カテゴリ:悲しみ( 5 )

母の日

5月。    皐月。

何て綺麗な季節なのでしょう。

オヒサマの日差しを遮る邪魔者はいない。

そのままオヒサマが届いてくる。

青葉が目一杯、芽を延ばして、振り仰ぐ。

そこに「上げる、あげるよ」って日差しが届く。

青葉が、、、出たての芽が、、、小さく咲いた草花が、、、

もっともっとと日差しのシャワーをねだる。

こんな時期に、母の日ってあるんだわ。

母の居る人は深紅のカーネーション。

母を亡くした人は、真っ白なカーネーション。

昔は、そんな風に決まっていた覚えがあるけれど、

今は、どうなのかしら?

ピンクのカーネーション一杯売っているけれど、

義理のお母さん用なのかしら?

それとも、介護の必要なお母さん用なのかしら?

兎も角、母の日が近い。

母の日の翌日が近い。

1人でも多くの方に、母、水谷八重子を知って頂きたいな。


凄い人だったんですよ。

頑張る人だったんですよ。

つまらない女だった人ですよ。普段は。

ただただ、、、舞台にだけ生きた人。

普段の生活、、、それは出を待つ楽屋でしかなかった人。

誰も名前を継ぐなんて事の出来ない人。

誰も並ぶ何てことの出来なかった人。

私なんかが継いだ為に、誰でもが名前を並べちまう事が出来ちゃった。

私、、、もう少し、、、頑張って、、、見ます。

母・水谷八重子のスポークスマンになって、頑張ってみます。
by funny-girly | 2017-05-12 10:37 | 悲しみ | Comments(2)

チリリリリ〜〜〜

この間テレビでやっていたことだけど、

風鈴屋さんが、この、真夏、この蒸し暑さに、

お商売が、美味くないんですって。

何故ならば、風鈴の音が、な、なんと!生活騒音になるって!

「生活騒音」

悲しくて悲しくて、どうしたら良いのか判らなくなってしまいました。


私たち新派の芝居は、季節ごとに移り変わる「生活騒音」を

大切にしている芝居ですもの。

風鈴がなったら、夏。

夏は暑い。蚊やり線香のけむり。

路地の巻き水、玄関の打ち水。

ここに「きんじょ〜〜えぇきんぎょ」って金魚屋さんまでは来ませんけれど。。。

騒音!・・・工事現場の甲高い音だけが騒音と思っていましたのに。

何かに載っていましたっけ。

ワンちゃんの吠え声が煩いから、声帯を手術するとか?

首輪に、吠えると電流が流れて、ビックリして吠えなくなるとか。。。

完全に動物虐待ですよ、これって。

まだ、幸せな事に現物に出逢っていませんけどね。

都会のコンクリートの箱の中で、ワンちゃんが吠えているのを聞くと、

急に心が温かくなってホッとします。

お留守番しているんだな?

良い子にお勤めを果たしているんだな? 「大丈夫だよ」思わずソッと声を掛けてしまいます。

最初の頃は、カラスの大きな声で目が覚めていたのに、

この頃、何だかカラスさん減ったみたい。

仲良しつがいでカアカア絡んでいる姿が見えなくなって淋しいばかり。

しっかり子孫を残せているのかしら。。。

こんな都会のど真ん中でも、春に鶯がヘッタッペにないたり、

雀がチュンチュクさえずったり。今は蝉の鳴き声がけたたましい。

ああ、夏なんだわ! 蝉がいる夏なんだわって実感する。

その内には、スーイッチョって秋の虫が鳴くだろう。

風鈴のチリリリ〜〜〜ンもその一つ。

「生活騒音」をなくせって云う人って一体どんな人だろう。

日本人の季節季節の生活をしっかり切り取ってお見せする、

新派にとって泣きたいような、、、「事件」です。

なおなお、新派の中に残さなくっちゃ!

あぁ、新派、それ自体が残らなくっちゃ!!
by funny-girly | 2016-08-07 22:28 | 悲しみ | Comments(9)

お別れの会

谷 啓さんとお別れする会、、、でした、今日。

ずっと、、、って、ほどでもない昔、タモリさんの「今夜は最高」に谷 啓さんとゲストで出ました。

ウエストサイド物語のパロディで「ツーナイト」をデュエットしましたっけ。

フィナーレにはお二人が黒のタキシードでビタッと決めて、私も黒のタフタのイヴニングドレス(今はロングで良いのかしら?)で「アレクザンダース・ラグ・タイム・バンド」を唄いましたっけ。
左側に谷 啓さんがトロンボーン。右にタモリさんのトランペット。
輝かしい、懐かしい、楽しい、栄光のひとときでした。

今話題のユーチューブで時々見かけます。

お別れの会に伺えませんでした。
同じ時間にオケ合わせのリハが、ズーッと前から入っていました。
メチャ忙しいバンドのメンバーが、この日、この時間しか揃わなかったのです。
ご免なさいね。でも、お別れしたくない気持ちが強いです。
私の青春真っ直中に出逢ったクレイジー・キャッツでしたもの。

たまたま、スイートベイジルの曲目の中に、アレグザンダー、、ではない、思い出の曲が入っています。
リハで唄っていると、ハナさんのドラムス、植木さんのギター、安田さんのサックス、犬塚さんのベース、谷さんのトロンボーン、石橋さんのピアノと何故か屋形船の船頭、、、走馬燈のように思い出されて、、、。


現実に戻って、懸命に稽古をして参りました。

増崎マイマエストロ、どうぞよろしく。オバヲさん支えて下さいね。
浜崎さんのベースは私の、心臓の鼓動です。
安部さん、振り回してしまうかも、、、でも、よろしく、、、ね。

お別れ会に行かれなかった分、頑張りますね。ね、ね? 谷 啓さま。
by funny-girly | 2010-11-12 03:41 | 悲しみ | Comments(4)

秋もきっと

悲しいお別れ会をして参りました。

本当にお世話になった、M会長。

今年の春、初めてのライブハウスで、ビビリまくっていた私を応援して下さった。
今思うと、そうとうご病気が進行していらっしゃったのにもかかわらず、応援にいらして下さった。

食道癌、、、どんなにお辛かったことだろう。
それでも「良くなりました。退院します。ご一緒にお食事をして下さいますか?」って。
まるで、ご病気がなかったかのように、全く変わられず、デジカメで写真を一杯。

「心配しないで下さい。予防のためにもう一度入院しますけど」

「もう、大丈夫です。パーティにお誘いしても良いですか?」

「医者が、もう一度、念のために、、と云うので」って。

ときどきのご入院以外は、全く健康体の普通の人として人の面倒ばかり見ていらした方だった。

春のスイートベイジル、大勢さまお誘い下さって、ご自分もお出かけ下さって、皆さまのお席の心配をなさっていらしたそうだ。
そして、ショーの途中「先約があるのでご免なさい」とお一人でお帰りになられて、、、、。

そのひと月後、本当のお別れが、、、。
信じられませんでした。
奥さまだって信じられないでいらっしゃった。

お辛かったでしょう、どんなにか。
健康体の普通の人として、普段通りの生活をしていらして、胸を張って暮らしていらっしゃった。
人に見えないところで、病魔と闘っていらしたんだと今、わかりました。
壮絶な沈黙の闘病!
病み衰えず、毅然として、元気なお父さま&おじいちゃまでいらした。

病院以外、寝付くことをなさらなかったって、伺い、物凄い闘病だったんだと、物凄い勇者だったんだと、尊敬の気持ちが、悲しみに勝りました。

父が肝臓癌。母が子宮癌と乳癌。貴方は95%癌と云われている私。
その美しさを下さいませ。その勇気を下さいませ。お願いいたします会長さま。

18日のスイートベイジルのどこかで、最後までショーをご覧下さっていると信じ、懸命に努めます。

きっといらしてて下さいるM会長さまに唄いかけます。感謝を込めて、、、。
by funny-girly | 2010-11-10 22:07 | 悲しみ | Comments(2)

稽古

「香華」の稽古は毎日進んで、とうとう、3幕第2場に入った。

私の最後の出番の場面だ。無論、台本は良く読んでいる。だからこれからどんなことが起きるのか、良く理解しているはずだった。

年甲斐もなく再婚して、ハワイ旅行から帰って来る場面だ。

今まで、迷惑の掛けっぱなしだった娘が倒れる。
気も動転して「救急車を拾ってくる」と、裸足で花道を走ってゆく。

キーーーッとブレーキの音、続いてドーンと衝撃の音。

初めて音響さんが出した効果音に凍り付いてしまった。
私が、、、私の役が跳ね飛ばされた音なのに、メメの転がった姿がハッキリと蘇ってしまった。
涙が反射的に出てしまって慌てた。自分が跳ねられた音に涙するって馬鹿な女優。
慌てて何事もなかったように取り繕ったけれど、、、毎日、毎回、この音を聞く度に、死なせてしまったメメちゃんを思い出すんだと覚悟を決めた。

ドーンとぶつかった時の衝撃、恐怖、痛み、驚き、生き物の命の消える一瞬を、メメが見せつけて逝った。私の役の「郁代」も同じ想いで逝ったのだろう。
ただ、娘を救えない!って想いを残しながら、、、

メメが私に残していったものは大きい。大きな犠牲を払って、残して逝った。
たった一つしかない、掛け替えのない「命」を犠牲にしたメメをしっかりと心に抱いた。
by funny-girly | 2010-07-22 21:36 | 悲しみ | Comments(10)

水谷八重子 タワゴト


by funny-girly