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お父さん

安井のお父さんが、逝っちゃった。。。

私たちに、ちょっとは連絡くれても良さそうなんだけど、、、何にもなかった。
それが、安井さん。そんな風にメチャクチャ口数の少なすぎる人。

何ヶ月ぶりかの読み合わせで、顔を合わせると、
「何か、連絡してきたってイイジャナイ、ねぇ、お父さん」
惚けた顔で「なんか、ボクに用事あったの?」

稽古がだんだん煮詰まってくると、
誰も自分の通勤着や、稽古着に気が行かなくなる。

そんな時でもお父さんだけは目立たずオシャレ。

常にカッコ良かった!
麻雀は、、、殺してやりたいほどに強かった!
でも、温和し過ぎる人だった。

弟子にまで、娘さんにまで、遠慮をしていた。
それも、最愛の奥さまを亡くされてからのようだった。

お父さんは、新派の100年記念公演の時のように思うけど、
昼の部に「婦系図」の酒井先生。
夜の部には「鹿鳴館」の飛田天骨。
後、3日で千穐楽と云う時に、東屋に座って、
雇い主の伯爵の立てたお茶を飲みながら、
実に怖い話しを話し込む。
それを。私と小間使いの久里子さんとで聞き入る場面がある。
殺し屋のメイクの下から、土気色に見る見る変わるお父さんの顔を、
芝居を離れて二人で見つめ合っていた、演出と違って二人で硬く手を繋いでいたっけ。

お父さんは役を終えるとすぐに病院に入院して、すぐ手術だった。
千穐楽まで持たす筈の薬が、3日分足りなくなっていたのに、
遠慮深いお父さん、それまで大きな病気をしたことのなかったお父さん。
もう1日くらい大丈夫。弟子もみんな忙しいんだし、、、、って人だった。

それがもう20数年前の事。
「お父さん、芝居って好きなの?」って聞いたことがあった。
「でもね、、、みき(奥さま)が死んじゃったから張り合いがなくってね」
すぐ、1秒もおかず、「でも、芝居はしてたいよ」

この、お父さんの声が、言葉が一番私の心に残っている。


もう、、、こんな、、、時間。
明日になったら、、、きっと、、、もっと、楽しい話しが書けそう、、、、、


ひとまず、、、お休み、、、、お父さん。
by funny-girly | 2014-03-08 03:45 | Comments(11)

水谷八重子 タワゴト


by funny-girly