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ないしょばなし

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水谷八重子 タワゴト

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岩谷時子先生。

頂きました新派の名作10作品中、9作品まで書き留めて参りました。
残ったのが、川口松太郎先生の名作「風流深川唄」

私、良重から八重子になります時に、尾上菊五郎さんがゲストで長蔵をやって下さいました。
お父っあんには菅原謙次さん、文字力には山田五十鈴先生って豪華版でした。
菊五郎さんのステキだったことと云ったら、、、。



父さん母さん 心の優しい人で
人を助けて 破産の憂き目をみたの
誰でも人には云えない 苦労があるわ
それでも私は くよくよしないのよ

一つ屋根の下に 好いた男がいるもの
店中の噂よ みんな知ってる
包丁一つ 持たせたら
誰にも負けない 料理人
無口だけれど あの人も私が好きよ


深川生まれで 深川育ちの私
百年つづいた しにせの料理屋だけど
あの人いるから 貧乏したっていいの
ところが おかしな男がやってきた

ぼくの妻になればすぐに救ってやろうと
断るわ 二人の愛は変わらない
月日がすぎて 私たち
場末に のれん出しました
私も彼も元気です 幸せだもの


、、、、岩谷先生、、、誰に知られ無くっても、
この10作品は、私の宝です。
、、、ライヴで、、、密かに、、、ほそぼそとでも唄い続けます。
by funny-girly | 2016-10-30 12:27 | 音楽 | Comments(2)
今日は岩谷時子先生の祥月命日、、、でした。

ヤマハホールで越路吹雪讃歌をやっているので、
今日だけは歌詞を間違えちゃいけないって、
心して、くり返し歌詞を確かめて、出て行きました。
今回、初めて唄う「一寸おたずねします」と「愛の幕切れ」
2曲は譜面台に。後は自信を持って楽屋に置いて行きました。

1曲目の歌い慣れた「パリ野郎」1番を2度唄ってしまった!
「ご免なさい。間違えました、やり直させて下さい」と、
頭から歌い直したら、、、又ダメ!3回やり直してしまいました。

岩谷先生ご免なさい。
先生が新派の「日本橋」を作詞して下さったのを、
ここに認めさせて頂きつつ、心からのお詫びを申し上げます。


あなたの名前の おとなりへ
おなじく妻と 書いてよ
可愛いことを云う 女人(ひと)はどこへ
一石橋 おぼろ夜が
ながい別れの 始まりか
心の傷あと 責められて
泣いて帰った あの女人の あの女人の
いとしい人は 旅に出た旅に出た

1日あなたの 来ない日は 人すじ髪が ぬけますと
可愛いことを云う 女人はどこへ
三月三日淡雪の
雛の祭に みた夢か
旅から帰った 火事の晩
恋に狂った あの女人は 女人は
くすりをのんで 死にました死にました

。。。曲も劇的な楽曲です。
難しい歌です。泉鏡花先生の不思議な世界の不思議な歌です。
上手に歌うことが出来たらと思います。
いつか、きっといつか、上手に、、、
この「女人」の「お孝」が唄えたらと思います。岩谷先生。
by funny-girly | 2016-10-26 03:05 | 音楽 | Comments(4)
滝の白糸より。

(ソフトなボサノバの調子でお読み下さいませ。)

台詞「訳も何もありゃしません。只お前さんに 仕送りがしてみたいのさ。
私も酔興(すいきょう)だから、そっちも酔興に1番受けて下さいな。
ねぇ欣さん、何も考える事は ないじゃありませんか」

渡ればこその 橋だから
どうぞ渡って 東京へ
「他人じゃない」の一と言を
頼りに生きて生きましょう

ちりめん浴衣の 素肌が冷えて
もう川風は 秋だけど
冬がすぎれば 春が来て
また水芸の 夜が明ける

台詞「御免下さいまし。そうでしたか、欣弥さんは御出世なすって、、、金沢へ」

浮き世は流れ 水のよう
誰に明日が わかろうか
いのちを削り 今はもう
思いを残す ものはない

月のあかりに つい浮かされて
はかない夢を みた私
あなただけには 素直になっても
もう渡れない 卯辰橋

(いろいろな方が欣弥をなさって下さいました。皆さんどなたも素敵な欣弥さんでした)
by funny-girly | 2016-10-20 11:43 | 音楽 | Comments(2)
新派
川口松太郎作 「鶴八鶴次郎」より

幸せって なにさ
自分の心が 決めるものだろうさ
あんたと別れて お嫁に行った
私の暮らしが 幸せと
どうして勝手に きめるのさ

折角逢えた あんたと私
焼けぼっ杭に 火をつけたいのに
ああじれったい じれったい
ヘマなあんたにゃ 女がわからない


あんたなんか 馬鹿よ
生まれた時から 私しゃ芸人さ
堅気の女房で おさまるよりも
楽屋の喧嘩に 血がさわぐ
あんたも芸人 わかるはず

折角よりを 戻したいのに
いすかの嘴(はし)の食いちがい なんて
ああ情けない 情けない
ドジなあんたは 女を知らないね


折角よりを 戻したいのに
いすかの嘴(はし)の食いちがい なんて
ああ情けない 情けない
ドジなあんたは 女を知らないね

波乃久里子さんの弟さんと鶴八をやらせて頂けたのは、
私の宝物です。
岩谷先生の、この、幸せってなにさ、、、、
この歌詞を頂けて、鶴八を演じられたのって、
最高の「幸せ」って思います。
by funny-girly | 2016-10-16 20:01 | 音楽 | Comments(6)
岩谷時子先生の「自選百詞集」に励まされて、
もうひと作品、書いておこう。

金色夜叉より、、、女には恋


あんなに青い空が ここにあるというのに
愛しながら 人は別れる

あんなに青い空が ここにあるというのに
親がきめた道へ 女は追われてゆくの

許してお願い あなたを傷つけて
どうして明日が 幸せでしょう

夜毎に 漁火もえて 私は胸が痛い

もう返らない 美しい青春(はる)
色あせた夢 女には恋だけよ


あんなに青い海が ここにあるというのに
思い出せば つらいことだけ

あんなに青い海が ここにあるというのに
あたし達が帰る港は どこにあるの

あなたを裏切り 運命(さだめ)に流されて
今では つめたい男の妻よ

毎日 あなたを想い
死んで 行くのでしょうね


許してお願い 私を哀れだと
死んだら 一と言 云って下さい

愛され愛した 若い二人はどこへ行った
もう返らない 美しい青春

色あせた夢 女には恋だけよ
もう返らない 美しい青春
色あせた夢 女には恋だけよ


私が唄うには勿体ない美しい曲です。
名人、萩田さんのアレンジの美しさ、、、
中村泰二さんのヒョッとして「夜間飛行」を越えるかも知れない曲。

金色夜叉をこれほど美しく作って下さるとは!
by funny-girly | 2016-10-16 03:00 | 音楽 | Comments(5)
水谷良重さんで新派の名作を歌にする企画が出たとき、台本を貸して下さったのは母上の水谷八重子さんだった。
吹込みの頃、お二人は国立劇場に出演中で、私はレコード会社の人と、いつも楽屋の外に置いた車の中で彼女を待っていた。
舞台を終えた良重さんが車に乗ると、かならず八重子さんが送ってこられ、車の窓に向かって「良、しっかりやっておいで」と、声をかけられた。車が走り出したあとも楽屋口の薄明かりのなかに立っておられた。ほっそりとした姿と、あの声が忘れられない。


岩谷時子先生の「自薦百詞集・人生はすぎゆく」の中に小さい文字で書かれている。

第七章 水谷八重子さんを偲んで

と、ある。
そこには、私が新派を唄った10作品が収められている。

私は私のためにだけ、書いて下さったんだと思い込んでいた。
でも、岩谷先生も、母の方の国に住んでいらした方なんだって、やっと気が付いた。
良重のようなガサツ者の世界とは違う静かな尊い方々の世界の方に。

それでも、この10作品は、越路吹雪大先輩の為でもない。
加山雄三さんの為でもない。ピーナッツの為でも勿論無い。
新派の私、新派と水谷良重に書いて下さったものに違いないのだ。

やっぱり、このブログにしっかり書き留めておこう。

「私はいけない女でしょうか」明治一代女より

あなたを見るのも 今日かぎりです
灯りの下で お顔みせてね
女の意気地は 通したけれど
恋路は ここで行き止まり
浜町河岸の 小舟に身をよせて
私の恋は 波にゆれます
どうしましょう わからない
私はいけない女でしょうか あなた

人目がなければ 抱きしめられて
くちづけしたい 今日のお別れ
あなたの背中へ 好き好き好きと
小指で残す 紅のあと
もうすぐ春ね お身体大切に
私の夢を 生きて下さい
涙でもう 見えません
私はいけない女でしょうか あなた

197ページに書かれている。

ヒットさせられなくてご免なさい先生。
でも頑張ってCDにいたしましたよ。
by funny-girly | 2016-10-10 13:16 | Comments(5)