わかぎゑふ  爽やか芝居 梅雨間近

座・高円寺にリリパットアーミーを観に行った。
5月、あの楽しい旅をした一人、曽我廼家八十吉さんが出演しているのだ。

それを、その時の仲良し仲間で観に行くという。
誘われた訳ではない。なるべくなら私には、知らさずにおこう。
だって、飲んべえの男達ばかり、遠慮気兼ねなく終演後の八十やんをねぎらって、馬鹿話に花を咲かせたい、、、って気持ちは解る、、、けど、私だって、仲間入りたいじゃない。

迷子になりながら、、、高円寺の駅前商店街を抜けてしまった。
どうやら、反対方向に歩いていたらしい。楽しい街だった。
バリバリの若者と後期高齢者が渾然と混じって街が生きている。

ワンピースなんか着込んだ私は余所者だった。
意を決して「高円寺って劇場はどこでしょう?」聞いた。
「わー、遠いよ。この道真っ直ぐ駅まで行って、その先をずーっとまだ真っ直ぐ行かなくちゃ」

駅を通り過ぎた。ずーっと両側を隈無く見ながら急いだ。
小劇場だと云っていたから、キョロキョロ探した。
同じようにキョロキョロしてる男を発見。
あの楽しかった旅のプロデューサー、岩崎丈治さんだった。
「こっちのはずですよ」と彼は自信を持って迷っていた。
突然、巨大な駐車場とカッコイイ劇場、、、シアターが現れた。
町中のパーキングに無理無理駐車して、迷った田口くんと合流できた。

迷子3人は無事に劇場に入った。芝居は始まっていた。
大きいけれど、纏まっていて、見やすい素晴らしい劇場だった。
贅沢な抽象舞台で牛肉屋の話しが展開していた。
八十やんがどんな風に登場するのか、全く解らなかった。

良い芝居だった。明治の日本に初めて公平な裁判が生まれた、、、それを軸に、陰で死んでいった判事の弟子とそのまた弟子の様子を、表に出さず、話しだけで聞かされて居るのに、涙が出た。
泣かされた。良い芝居だった。八十やん、立派だった。
ゴタゴタしないカーテンコールもイイ感じだった。

作・演出・わかぎゑふさん、、、ずーっと前、井上ひさし先生と往復書簡を書かせて頂いていた集英社の小雑誌「青春と読書」でよく見かけたお名前だ。
外人のような人を想像していたのに、こんな明治の日本を、女を描く方だったなんて、、。
この芝居を見せてくれた八十やんに感謝。

今日の言い出しっぺ、松村雄基さん、宮川 浩さんが3人の迷子+八十やん、計6人で飲み場に向かった。私は、、、この辺で飲んべえの皆さんに遠慮をして、サッとタクシー拾って帰るつもりが、
楽しいメンバーとずっとご一緒してしまった。
楽しい、良い夜だった。

良い芝居と良いメンバー、、、これが楽しい旅を生む。あ、お客さまの拍手もね。

わかぎゑふ  爽やか芝居 梅雨間近_d0071099_15464012.jpg

by funny-girly | 2010-06-13 03:19 | 何でしょネ

水谷八重子 タワゴト

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